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flycd 07
trico! "love home"
1. 普通のしあわせ / happy daily life
6歳の誕生日に、両親が大枚はたいて買ってくれたKAWAIのアップライトピアノがあります。音がとてもまろやかで、この音で育ってしまったためキンキンした音のピアノは苦手です。我が家のリビング兼私の音楽室にあります。グリコのおまけについてきた時計の音とともに録音をしました。とてもチープでかわいい音で時を刻んでいます。曲を書くときはこんな感じの空気です。
2. inner garden
素の自分はけっこう適当で、ふらふらしています。きっと私の内側はこんなことになってるんじゃないかな。オオニシ氏がそれを引き出すフレーズをくれたのでアコーディオンはそんな私の内面のような音になりました。とてもよく響くので、たしか録音は玄関です。『Love home』の入り口ってところでしょうか。
3. garnet
誰かに対する私の印象は、そんなに暗くはないようです。でも音楽の好みは、とっても暗いものが好き。マイナーな空気の中に、落ちてくるような音が好き。 そこにキレイなものが見えてくれば、もっと好き。私のピアノと歌だけだったらきっと暗い雰囲気で終止してたでしょうがcinq氏のキラキラとした粒子のような電子音でキレイな部分を引き出してくれたと思います。
4. 眠りの深いところ(piano)/ in the deepest sleep (piano)
ピアノを弾くと、それにつられて近所の犬が鳴くんですよね。その上、一度鳴いたらなかなか止まらないのですよ。目を閉じて、しばらく周りの音に耳を傾けてから鳥の声を合図に曲をスタートしました。
犬も最初こそ、静かにしていたのですが弾き始めたら、予定通り鳴き出し、そして一番気に入ったテイクがもっともよく鳴いていたという結果になりました。
5. lull
甘え下手なんですが、ほんとは甘えたいのかもしれないなと、この曲を録り終わって思いました。メロディカもアコーディオンも我が家の空気に溶け込んで、自然に包んでくれているようです。そういうもの、欲しているのかも。
6. 美味しいものを / serve all
私の料理姿はあまりお見せできるようなものじゃありません。丁寧さがない。とても荒っぽいわけです。この音を聴いて、多くの人に『中華でも作ってるの?』と質問されたのですが何を隠そうデザートなんですよね。
7. 愛おしいものを / love all
愛しのトイピアノです。なんて可愛い音色なんでしょう! 弾くときの鍵盤がガタガタする音も好きで仕方ありません。ミックスのときにはjosegh氏が可愛いチープなスピーカーを使ってさらにローファイな音にしてくれました。抱きしめたくなるような音になりました。
8. a drop of_
ピアノは苦手意識があるのですが、我が家で、しかも自分の曲なら楽しく弾けるのです。そんな日々の楽しみの為にできたような曲です。田中氏のパーカッションは、たしか私は地方に行っていて不在で
勝手に好きな音を入れてもらった記憶があります。しかも楽器らしい楽器はあまり使わず我が家にあるもので音を出したそうです。josegh氏とのミックスのときには、我が家の横の階段を通り過ぎる誰かや
犬の遠吠えのフィールドレコーディングのタイミングを慎重に作りました。バッチリはまった時の感動は今思い出してもゾクゾクします。
9. 眠りの深いところ(accordion)/ in the deepest sleep(piano)
玄関の他に、2階にもとてもよく響く部屋があって、周囲が静かになる夜中に思いきり弾いて録音しました。近所の方ごめんなさい。その部屋で弾くと、蛇腹の音など楽器の存在感も一緒に録音できたので
アコーディオンという楽器の面白さ、かっこよさが伝わればなあと思ったのです。cinq氏の静かなノイズも耳に心地よいですね。
10. forest for rest
これも確か真夜中で、雨がやたらと降り続く日に窓を開けて、外にマイクを向けてとりました。
ずっと雨の音を聴いていると家にいるようではなくて、どこか自然の多いところ、例えば森の中にいるような錯覚があります。家でもいいし、森でもいい。心もカラダも解放して聴いてもらえると嬉しいです。
11. johnson
なぜジョンソンなのかって、ちゃんと理由があるんですけどそれはまあ、またの機会として。最初はピアノで弾いてみたのですが、なんだかしっかりした印象になってしまいオオニシ氏にギターでアレンジをお願いしたら、ちょっとダメなんだけど、あいくるしい私が作りたかった雰囲気にしてくれました。
お店のコメントにある推薦曲としてはM5のLullに並んで人気です。
12. fine, cloud, wet, shine
昔、教会からひきとった古いオルガンを弾きました。なかなか立派で重くてとてもライブには持っていけないので、ぜひ音を残しておきたいと思っていました。念のため、2回録音したのですがcinq氏のアイデアでそれを両方活かしてミックスしたら、なんとも丁度いい微妙な不協和音ができて予想外のいい空気になりました。自分ではうまく表現できなかったちょっといかれた感じをオオニシ氏のギターがすんなりと作ってくれました。
13. 本と猫の時間 / It's time for a book and the cat
近所の人が粗大ゴミに出すところを引き取った「かっこうE」(ナイスなネーミング!)というブラザーの古い電子オルガンがあってこれがまたチープで素晴らしい音がでるんです。この加減は新しいものでは出ませんよね。頼りないかっこうEの音とトイピアノが丁度よく合わさってとってもカワイイ空気になりました。
14. blanket
「かっこうE」再びです。これも何度か別トラックに録音して、それを少しずつ合わせてみたら
のどかな我が家の空気が伝わるような仕上がりになりました。よく遊びにくるブチコ(猫)の声が入ったのも嬉しいな。偶然が重なって、こういう曲が仕上がる。やっぱり家での録音はやめられません。
というわけで、我が家での録音風景が少しは見えてきたでしょうか?
買って頂いたかたは、読みながらぜひもう一度聴いて、まだの人はぜひぜひ聴いてみてくださいね。



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